本庶佑先生のノーベル医学生理学賞受賞は医療関係者に本当に嬉しいニュースでした。私が医学部生だった1990年代の時から、「京都大学には本庶佑先生というすごい先生がいる」という話しが授業ででるほど研究者の王道で、憧れの存在でした。

今回の受賞で注目される「がん免疫療法」は、効果が非常に期待されるものであるとともに、紛らわしく効果が証明されていない高額な「がん免疫療法」が日本にはたくさんあり、非常に注意が必要です(保険のきかないがん免疫療法は効果がないものと考えてよいです)。

がん免疫療法についてご理解いただくには、国立がん研究センターがん対策情報センターの先生が、がん免疫療法の専門家と共同で編集されている以下のサイトが、非常にわかりやすいです(私も編集に関わらせていただきました)。

がん免疫療法 まず知っておきたいこと(国立がん研究センター)
がん免疫療法 もっと詳しく知りたい方へ(国立がん研究センター)

大切なことは、本庶佑先生もインタビューで答えられていますが、

  1. がん免疫療法には新しい治療効果が期待できるものの、治療効果があるがんは限られており、かつ同じがんでも効果がある人とない人がいる
  2. その人に「がん免疫療法が効果があるかどうか」を判断をする検査も発展している段階
  3. 予期せぬかつ長期間使用後におこる副作用も複数あり

がん診療拠点病院などの専門家が在籍する病院での治療を必要とすること、です。

治療の相談は、ご自身の主治医にするのが一番良い道筋を立てて下さると思いますが、

電話で相談もできます。

当院へもご相談いただけましたら、適切な医療機関への橋渡しができると思いますので、ご来院のうえご相談ください。