〈予防効果と接種内容(接種回数・接種部位・費用)が異なる以下の2種類のワクチンがあります〉
・ 1回接種、皮下注、予防効果60%
帯状疱疹ワクチン(生ワクチン):7,000円
・ 2回接種、筋注、予防効果95%
帯状疱疹ワクチン(サブユニットワクチン:シングリックス):24,000円/1回 x 2
*ご希望の方は、お電話(03-5755-5207)でご予約頂いた上ご来院ください
↓動画で帯状疱疹と帯状疱疹予防ワクチンについて解説しております。ご視聴ください↓
【帯状疱疹ワクチンで期待できること】
帯状疱疹は、子供の時に「みずぼうそう(水痘)」にかかった人なら、だれでもかかる可能性がある病気です。こどもの時に体内に入り、そのまま体内の神経節に潜伏していた「水痘帯状疱疹ウィルス」が起こすウィルス感染症です。帯状疱疹になると、皮膚に赤い斑点と小さな水ぶくれがまとまって帯状に現れます。発疹はつらい痛みを伴ううえ、発疹が治った後も神経痛が残ることがあります。帯状疱疹にもっともかかりやすいのは、50歳代後半から70歳以上の高齢者です。
「帯状疱疹ワクチン」は上記の2種類があります。
ひとつめは、水痘帯状疱疹ウィルスの毒性を減らしたウイルスを使った生ワクチンです。
生ワクチンは、生きたウイルスの病原性(毒性)を、症状が出ないように抑えながらも、免疫力ができるようにした製剤です。帯状疱疹ワクチンを接種することで、帯状疱疹の発症はおよそ半分に、神経痛が残る人は3分の1になったと報告されており、予防が期待できます。完全に予防できるわけではありませんが、発症予防とともに神経痛の発症が減ることは重要な効果といえます。また、他のワクチン(インフルエンザワクチンなど)と同時に接種することは可能です。後日、別の種類の予防接種を受ける場合は27日以上の間隔を空ける必要があります。
もうひとつは、シングリックス(商品名)で、病原性をなくしたウイルスの一部を成分とした不活化ワクチンです。シングリックスの帯状疱疹発症に対する予防効果は、50 歳以上では97.2%、 70 歳以上では 89.8%、また帯状疱疹後神経痛に対する予防効果も 88.8%と報告され、高い予防効果が期待できます。
【接種上の注意点】
生ワクチン
明らかに免疫機能に異常のある疾患を有していたり、免疫抑制をきたす治療を受けている場合は接種できません。
(併用禁忌となる薬剤の例)
・ステロイド(プレドニゾロン等、経口・注射剤)
・免疫抑制剤(シクロスポリン、タクロリムス、アザチオプリン等)
また、組成に下記抗菌剤が含まれるため、過去にアレルギー反応を起こした方は接種できません。
・カナマイシン
・エリスロマイシン
妊娠している時やその疑いのある時には接種することはできません。また接種後2か月間は妊娠を避けるようにしなければなりません。
シングリックス(不活化ワクチン)
こちらは、上記の制限はなく、免疫抑制があっても接種することができます。
参考サイト:国立感染症研究所 帯状疱疹ワクチンの導入について
帯状疱疹ワクチン(生ワクチン)問診票 (558 ダウンロード)
帯状疱疹ワクチン(シングリックス)問診票 (272 ダウンロード)
追記:新規帯状疱疹ワクチン(サブユニットワクチン:シングリックス筋注用)の接種を当院でも開始しました。生ワクチンと比較してどちらかの接種をご検討ください。
参考サイト:国立感染症研究所 新規帯状疱疹サブユニットワクチン